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落乱愛な二次創作blogサイト。 必ず「挨拶」からお読みくださいませ…

   
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ただいま
いつも思うことだが、どうやら間違いではないらしい

あいつは天才だ

竹谷は1人頷いた。口に出してもおそらく、多くの同意を得られよう。

遠方まで駆り出された忍務帰り。

出先からの最短にして唯一のルート。
忍術学園の敷地に入るためには必ず選ばざる得ない場所。
急ぎであればなおのこと、竹谷はここ以外通らないだろう。

あまりに計算し尽くされた絶妙な位置にコレはあった。

見上げれば綺麗な丸い空が見える。
描いたように真ん丸だった。


「いやー…またやられたな」


青空を見上げながら呟く。
学園内にある大抵のモノは回避出来るというのに、実習や忍務の帰りには油断するのかなんなのか。竹谷は度々こうして空を見上げていた。


…油断、してるわけがないんだがなぁ…


ぼんやりと考えて、こうして穴の中にいる今が笑える。

ある意味死地から帰ってきたのだ。
毎度毎度、必ず帰るつもりで出ても、いつ訪れるか分からない。忍務は常に死と隣り合わせだ。

なんとか今回も無事に帰路につけたものの、これが忍術学園の敷地内でなければ命取りである。

まずは勘右衛門に、この始末の言い訳を考えなければ。
場所は違えど、同じ忍務をこなし、合流する手筈になっている。明らかに今のままでは呆れられそうだ。

あぁ、あと三郎。
せっかく俺が指名されたのに、忍務帰りにこれじゃあどやされる。

そこまで考え至って、ふと
この穴の作り主の顔が過ぎった。

確か四年も遠征に出るといっていたから、この穴が見事に開いたことをあいつが知るのはずっと後。誰が落ちたかも知ることは無いだろう。
まあ、その方が都合が良いが…


ただ、


竹谷は静かに目を閉じた。



…帰ってきたな…学園に



そう、強く、実感する。



あいつが遠征から帰ったら、なんて言おうか。
とりあえず埋めるよう言おう。
此処は下級生も通る場所だし、食満先輩なら一緒に抗議してくれそうだ。

でもまあ、見事な穴だから、一言褒めて良いな。悔しいけど…


自然と笑みがこみ上げる。


この暗い穴の底から見上げる空は、あまりに青くて。あまりに綺麗で。

なんて言葉が良いかは分からないけど。


「あー…いや、違うな。」


おかえり


まずはそう言ってやろう。




*********

竹綾風味。どうでしょう??
綾部自身はおかえり代わりに穴を掘っておいてる的な(笑)
ニュアンスだけでも伝わるといいのですが(>_<)ここまでお付き合い頂きありがとうございました。
2014/01/20 虎白拝

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